【 2109 】 21歳女性:外傷により歯が折れた(神経を守る・かけらの接着と光CRで修復)

2109 静岡市葵区千代田. 女性
 ・ 風呂場で転倒、歯冠破折
 ・ 上あごの左右中切歯(1)の歯冠破折
 ・ 左上中切歯にヒビの存在
 ・ 歯の神経(歯髄)を残して治療
 ・
破折片の接着・光重合コンポジットレジンで修復

 

 

 

 

【 11歳 】

      

 初来院時です。
右上第一乳臼歯の生え変わり時期です。

 

 

【 15歳 】

      

 15歳時の定期健診です。
全ての乳歯が永久歯に生え変わりました。3ヶ月に一度の定期健診をしながら 健康な永久歯列を導くことができました。

 

 

 

 

 

【 21歳 】

      

 前日の夜に「お風呂場で 貧血により倒れてしまい、前歯が折れてしまった。」と 来院されました。
上あごの前歯が大きくかけていたものの、口唇や歯茎に傷や腫れはみられませんでした。

 


  
前歯の拡大写真です。右上の中切歯が大きく欠けています。割れは神経に及んでいません。外傷歯の位置が変わってしまったり、揺れはみられません。外傷歯を触ると痛みはあるものの、ズキズキするなどの自発痛はありません。つよくしみる症状はありますが、歯髄(神経)には大きなダメージはなさそうです。


「かけら」をお持ちいただくことができたのですが、細かく砕けてしまっていました。歯冠の半分程度は失っているうえに、かけらの大部分は粉々で利用できない状態でもあり、被せる治療も検討しましたが、本人には 歯を削りたくないという強い希望がありました。治療方法のメリット、ディメリットを理解したうえで、一部利用できる「かけら」とコンポジットレジン充填で歯の形を補いました。

 



  
左上の中切歯も先端が少し欠けていたため、欠けた部分はコンポジットレジン充填で補修しました。ヒビ(矢印)はこのまま経過観察しました。

 

 

 

 

 

【 25歳 】

      

 「左の前歯が欠けた」と 来院されました。
歯の表面に茶渋がつきやすいこともあり、半年毎のメンテナンスでケアを行っていました。今回、21歳のときに欠けを治療した、左上中切歯のコンポジットレジンがはずれていました。もう一度 コンポジットレジンで 補修しましした

 
 

 

 

 

 

   
欠けてしまった21歳時の写真と、治療後4年後の写真の比較です。歯の表面のステイン(沈着物)を落とす前の写真で比較しているので 分かりにくいかもしれませんが、左上の「ヒビ」は着色もなく経過良好です。右上の大きく割れてしまった中切歯は、「かけら」を接着したところは「ヒビ」のようなラインとしてでています。コンポジットレジンで補修したところは、着色がおきてきています。


コンポジットレジンには表面に汚れがつきやすく、クリーニングを行なうと写真ほどは目立たなくなります。本人は ある程度の変色は 納得して、短めの定期健診でケアすることを希望しています。


気になるようであれば、変色したコンポジットレジンの詰めなおし あるいは全体を被せる方法を検討することになります。

 

 

>>関連ページ:Q&A「転んで、歯が折れた

>>関連ページ:Q&A「コンポジットレジン充填

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