ホワイトニングで白くなりにくい歯はありますか?

ホワイトニングを行った時、効果が出やすい(白くなりやすい)歯と、効果がでにくく、なかなか白くならない場合があります。白くなりにくい歯を以下に列挙します。


加齢による変色

「加齢による変色」はホワイトニングの適応症の一つです。しかし、加齢による変色はホワイトニングによって改善することができますが、ご高齢の場合は若年者に比べて白くなりにくく、まだらになってしまうこともあるため、注意が必要です。

対処法
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用したデュアルホワイトニングを行うと、効果が上がります。

>>高齢の方でもホワイトニングはできますか?

 

 

無髄歯

神経を失って長期経過した変色歯の場合、通常の歯の表側から行うホワイトニング(エクスターナルブリーチ)では白くなりにくく、ほとんどの場合、満足いく結果をあげることはできません。

【 対処法 】
この場合は歯の内側(根の治療をした穴の中)にホワイトニング材を入れて白くする「インターナルブリーチ」 という方法で白くすることが可能です。インターナルブリーチにはウォーキングブリーチや、オフィス内でインターナルブリーチを行う方法もあります。一般的には神経を失った歯は、歯の全周を削って前装冠やセラミック冠で治療することが多いと思いますが、歯質が十分にある場合はホワイトニングで白くする選択肢の一つとして取り入れるのが良いでしょう。

>> インターナル・ホワイトニングについて

 

歯冠部歯髄退縮に伴う変色

打撲などの外傷によって歯冠部の神経が退縮して(細くなって)、石灰化してしまうことがあります。これは上顎前歯部に多くみられます。このような場合、詰め物や神経を取るなどの治療痕が無い為、他の歯に比べて若干色が濃いくらいで、健全歯と診断されることがあります。しかしながら、他の歯と同様にホワイトニングを行っていきますと、この歯のみ他の歯に比べて白くなりにくい結果となってしまいます。

打撲などの外傷の既往があって 歯の色が他よりも濃い歯がある場合は、ホワイトニングの前に念のためにXray診査をしておくとよいでしょう。歯髄が退縮(歯髄腔が石灰化)していると、神経がはっきり写りません。

<<クリック
右上側切歯
(矢印大)は左上(矢印小)に比べ変色
変色した側切歯は反対側に比べ,歯髄が確認できません。

【 対処法 】
オフィスホワイトニングを繰り返し行うことで、ある程度は白くなりますが、便宜的に歯の神経があった部分に穴を開けてインターナルブリーチが必要になることもあります。

 

 

テトラサイクリンによる変色

幼少期に飲んだテトラサイクリン系の抗生物質が原因で、歯が変色していることがあります。テトラサイクリン変色歯の場合は、効果が十分に出ないことはもちろん、ホワイトニング直後に不自然な白さになったり、術前に着色が均一であっても、しま模様が現われたり、根元の着色だけ残ってしまうなど、期待した効果が出にくい歯です。

重度の変色はホワイトニングの適応外になりますが、軽度の変色はホワイトニングで改善することができる場合があります。ただし、テトラサイクリン系の抗生物質を長期間にわたって服用して、歯の変色が均一に黄色く出ているような場合もあるため、テトラサイクリンによる変色かどうかが判断できない場合があります。そのような場合、ホワイトニングを行っても治療効果がなかなかあがらないことがあります。

【 対処法 】
テトラサイクリンによる着色で、軽度~中等度の場合では、デュアルホワイトニングやホームホワイトニングを長期間行うことで改善できる場合があります。重度の場合(では、ホワイトニングでの効果を期待できない為、一般的にはラミネートベニアなどのかぶせ物の治療が選択されます。

>> テトラサイクリン変色のホワイトニング

 

エナメル質が十分にない場合

エナメル質が薄いなど象牙質の色が強く反映されている歯は、ホワイトニングで白くなりにくい傾向があります。

日常の飲食や歯磨き、歯のクリーニングなどで年とともにエナメル質は徐々に薄くなってきます。また、最近ではネット上で勧められている酸を使った誤った歯磨き法や、柑橘系の食べ物を好んだり、お酢などを毎日飲む健康法、摂食障害による胃酸の逆流、荒い研磨剤を電動歯ブラシや電動クリーナーなどで使用する誤った方法などにより、若年者でもエナメル質が薄くなってしまったケースがあります。エナメル質形成不全症も健康なエナメル質ではないため、同様にホワイトニングが困難です。

このような歯は、ホワイトニングでは白くなりにくく、エナメル質が多い部分と少ない部分で、まだらになってしまうことがあります。

【 対処法 】
エナメル質が薄い為に、ホワイトニングできれいな白色にならない場合は、ラミネートペニアやダイレクトボンディングなどが勧められます。

>>エナメル質形成不全症について

 

 

 金属による変色

歯の裏に金属が詰まっている場合、金属イオンが歯にしみ出して 金属アレルギーの原因になったり 歯質が黒っぼくなってくることがあります。このような、金属が影響している変色は、ホワイトニングすることは困難です

<<クリック

【 対処法 】
金属の着色はホワイトニングでは白くできません。金属および着色した歯質を除去して、コンポなジットレジン(CR)で充填する必要があります。

 

 

 

◆ 詰め物が多い歯

ホワイトニングする歯に詰め物がある場合、詰め物(人工物)はホワイトニングでは白くならないため、効果が出ていないと感じられることがあります。とくに両側の歯間や根元に詰め物があると、1カ所の詰め物は小さくても、トータルでは歯の1/3程度が変色した人工物の場合もあります。

【 対処法 】
原則、充填物以外の部分をホワイトニングしてから、周りの色に合わせて詰め物を詰めなおしをすると、きれいに治る場合があります。
ただし、う蝕がなく、色だけの問題で詰め替える場合、保険の適用外になってしまいます。 

>> コンポジットレジン充填(歯科用プラスチック詰物)

一覧へ戻る

医院案内

  • 診療時間
  • 月・金
    9:30~19:00
    火・水・土
    9:00~18:00
  • 休診日
  • 日曜日・祝日
    木(祝日のある週のみ診療)
  • 電話番号
  • 054-209-1133
  • 住所
  • 静岡市葵区千代田1-3-7
  • 駐車場
  • 6台

詳しく見る

MAP

MAP

詳しく見る

お問い合わせは054-209-1133
QRコード