歯のセメント質について教えてください。

◆◆◆ セメント質《cementum》 ◆◆◆
『セメント質』は、歯根部の象牙質表面をおおう 薄い硬組織です。骨と同程度の硬さ(モース硬度4~5)で エナメル質と比べると柔らかい、黄味を帯びた白色の光沢がない組織です。このセメント質の組成は、象牙質や骨組織とほとんど同じで、約65パーセントが ハイドロキシアパタイトという無機質からできています。そして、残りの約23パーセントが 有機質(コラーゲン)です。

 歯の縦断面図
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『セメント質』には 『歯根膜』(歯周靱帯)と呼ばれる コラーゲンを主体とした 線維質のものが 束になって入り込んでおり、反対側にある 歯槽骨にも同じように歯根膜が入り込み、歯と歯槽骨をつなぎとめる役割をしています。また、この歯根膜は クッションの役割も果たしており、歯に加わる 強い咬み合せの力から 歯をまもる働きもあります。

セメント質の栄養は 象牙質や歯髄からではなく、歯根膜から栄養を受けています。歯髄が死んでしまったり、抜髄されたりして 歯髄がなくなっても セメント質の機能は障害されず、歯はなんら不自由なく 使うことができます。セメント質は、比較的弱いので傷つきやすいのですが 再生能力は高く、歯根表面の損傷に対して修復する機能も持ってます。
 

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