2歳くらいまでの小さなお子さんは、口の中を触られることをとてもいやがります。
ただ、それ以外にも仕上げ磨きをいやがってしまうのに理由があることがあります。
◆ 仕上げ磨きを嫌がる理由
• 磨く力が強すぎている。
必要以上に歯ぐきに歯ブラシが 当たっていて、実は痛い
• 子供の口のサイズにあっていない
大きすぎる歯ブラシを使っている
• オエーッとなりやすい。(嘔吐反射)
舌の位置(高さ)が悪かったり、舌が大きい
• 歯磨きが苦しい
アレルギー性鼻炎などの鼻疾患で口呼吸の為
• お母さんが早く終わらせようと急いでいる
磨くのを少々面倒に感じて、強制的になってしまっている
◆ 心当たりがありませんか
歯が生えたばかりのこの時期の仕上げ磨きに「歯ブラシで完全に汚れをとらなっくっちゃ!」と、強迫観念に駆られる必要はありません。そんな気持ちで磨くと、つい力が入って、本当にお子さんの歯茎を傷つけて歯ブラシが痛いもの、怖いものと感じて歯磨き嫌いになってしまいます。人から磨かれるのは、自分の意思と無関係に歯ブラシが 動きますから、意外と痛いのです。
仕上げ磨きは、歯ブラシを鉛筆を持つようにもって、 左手でくちびるを充分によけてやさしくゆっくりと磨いて あげましょう。硬すぎない小さめの歯ブラシがおすすめです。
◆ たとえ完全に仕上げ磨きができなくても・・・
仕上げ磨きは、歯磨きの習慣をつける、お口の中にブラシなどの異物が入る感覚に慣れさせるためと思って優しく声かけをしながら磨いて下さい。歯ブラシを使ってお口の中をくすぐるような 遊び感覚のほうがうまくゆくかもしれません。また子供がいやがるのを無理にしたら嫌われるのではなどという心配は全くありません。痛くならないように、苦しくならないように注意しましょう。ある程度、成長すると逆に「ママ、パパ、磨いて!」と言ってくるようになってくれます。
◆ 初めての乳歯が生えて来たら?
お口の中に始めて生え始めた乳歯は、すぐには虫歯になりませんから、きれいなガーゼ等で拭いてマッサージして、口の中を触られることに 慣らすことから始めましょう。
歯ブラシをおもちゃ代わりに与え、歯ブラシがいやなものではないことを、自覚させます。
お父さん、お母さん、また上の子がいれば、その磨く様子を真似させるのもいいでしょう。
◆ 実際の仕上げ磨き法について
寝かせ磨きで(子供を、頭をひざの上にあおむけにのせて)やるのが、口の中も確認しやすく よいでしょう。
上の奥歯など、見えにくい場合は、室内灯の下の床の上に寝かせてのぞきこむようにしておこないます。
子供が動くようなら、親の両足で頭を挟んで固定します。
寝かせ磨きが嫌なお子さんや、口を開けてくれないお子さんは、 慣れるまで抱っこして横から磨きましょう。
また、磨く順番を決めておくと、子供は安心します。
就寝前だと、ぐずりやすい子の場合は、夕食後の手の空いたときや、 お風呂で磨くのも良いかもしれません。
泣いて暴れる子供でもあきらめずに、一度に全部磨こうとせず、 機嫌のいいときに何箇所かに分けて磨いて、少しずつ習慣化 させましょう。
この方法が良いという、決まった方法はありません。子供の様子をみながら、試行錯誤しながらやってみましょう。仕上げ磨きは親の義務だと考えると、ついつい肩に力が入ってしまいますから、親子の スキンシップの1つだと考えて楽しく行いましょう。
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