静岡市葵区の歯医者みまつ渡辺歯科 » 生え変りの永久歯がない（生え変わる永久歯が先天欠如している）乳歯があります。

生え変りの永久歯がない（生え変わる永久歯が先天欠如している）乳歯があります。

◆ 先天欠如とは
人間の歯は全部で何本有るかご存じでしょうか？乳歯は、お母さんのお腹の中にいる胎児のとき、妊娠２～３ヵ月の頃にはすべての乳歯の芽（歯胚）ができて成長をはじめます。永久歯の芽も妊娠５ヵ月頃からつくられ始めます。そして、生まれてから歯として生えてきます。全部で２０本の乳歯、親知らずまで入れて３２本の永久歯が生えます。これらの生えてくるはずの歯が生まれながらに（先天的に）ない場合を”先天性欠如”と言います。
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歯の先天性欠如は病気ではなく、形成異常の1つです。

乳歯列　永久歯列

◆ 先天性欠如の原因は
多くの歯が先天欠如している場合には、内分泌疾患や遺伝が影響していると考えられています。1～2本の歯が先天欠如の場合には、軟らかい食品が多くなった現代の食生活による退化現象が原因、とも言われていますが、はっきりしたことはわかっていません。そのため、先天欠如を予防する方法も残念ながらありません。

◆ 乳歯の生え変わり永久歯の先天欠如
先天欠如は、乳歯でも永久歯でもおこります。乳歯が先天欠如することは希ですが、永久歯ではときどき起こります。日本人の先天欠如の発現頻度は、おおよそ9%程度でみられると言われています。上あごより、下あごの方が多く起こります。左右差はほとんどありません。多くは側切歯（前から２番目の歯）や第二小臼歯（前から５番目の歯）にみられます。

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乳歯の下から生えかわる永久歯が先天欠如すると、乳歯の根は吸収されません。そのため、乳歯は抜けず、大人になっても永久歯が生えるべき場所に、乳歯が残ったままになります。

　
右側の第二乳臼歯の生え変わり永久歯が先天欠如しています。　

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乳歯を永久歯の代わりに使い続けなければなりませんが、乳歯は永久歯と比べると根が短かったり、柔らかかったりと弱く、残念なことにあまり長持ちしてくれません。徐々には根が吸収されて、30歳前後で抜けてしまう事が多いようです。

上下第二乳臼歯の歯根が異常吸収

◆ 生え変わり永久歯のない乳歯の対処は？

　　＊乳歯列（生え変わり時期）の場合
いずれ抜けてしまう危険のある乳歯を抜かずに現状維持で使い続け、ダメになった時に抜いて冠などで歯を補う処置を行うか、乳歯を抜いてしまい、その隙間を矯正することにより埋めて将来に備えるか、難しい選択をすることになります。

　　　　◎ 矯正で歯を移動する
先天欠如歯の上の乳歯が駄目になった時に歯を移動させて歯のないところを補う方法です。矯正治療は、歯の寿命やお口に人工物を入れないという観点から理想的治療法です。先天欠如があると歯が全て揃っている場合と比べ、上下左右の顎のバランスが崩れやすく矯正治療は難しくなります。自由診療となり、保険は使用できません。　

　　＊永久歯列（生え変わりが終了）の場合
乳歯を現状維持して、大切にできるだけ長持ちさせるようにつかってゆきます。永久歯と比べてむし歯や歯周病の危険が高く、根が吸収しやすいため、定期的にケアをおこない、,予防してゆくことが大切です。

◆ 乳歯がだめになった場合、人工の歯で隙間を埋めます

　　　◎ インプラント

先天欠如歯の上乳歯が駄目になった時に顎の骨の中に人工の歯の根を埋め込んで、その上に歯をかぶせる方法です。発育期には治療できません。自由診療となり､保険は使用できません。

　　　◎ ブリッジ

先天欠如歯上の乳歯が駄目になった時に固定式の歯を入れる方法です。保険診療の適応です。両隣の健康な永久歯を削る必要がある為、個人的にはあまりお勧めしたくありません。

　　　◎ 義歯

先天欠如歯の上の乳歯が駄目になった時に取り外し式の入れ歯を入れる方法です。これは子供でも使うことができますし、永久歯の入れ歯は保険診療の適応となります。

　　（◎矯正）

どの方法にも一長一短があり、どの方法が良いかはケース・バイ・ケースです。状態によっては、選択肢が限られる場合もあります。いずれにせよ先天性欠損歯は、顎の成長余力がある幼児期から適切に管理することが非常に重要です。それは、顎の成長が終わり、顔貌の変形が生じてしまった成人の場合は、治療法が限定されてしまうからです。ですから、できるだけ早期からかかりつけの歯医者さんで継続的な治療、管理が必須です。

【乳歯は存在・生えかわり永久歯が先天欠如】

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①女性：第二乳臼歯（５）の先天欠如　1年に1度のメンテナンス
　　　　