赤ちゃんが指をしゃぶる姿は,ほほえましく可愛いものです。指しゃぶりは 放っておいても 自分で止めて治る場合がほとんどですが、「成長が進んできても 指しゃぶりが続いている」「注意しても なかなか止める気配がない」「吸いかたがひどくて指に“たこ”ができて形が、おかしくなっている」 などなど、お子様の指しゃぶりについて お困りの方も、多くいらっしゃいます。
>> 指しゃぶりについて
指しゃぶりをしていると少なからず何かしら色々なところに影響が出てきます。 指しゃぶりをやめるタイミングによっては、永久歯の歯並びや噛み合せに その影響が残ってしまう為、できるだけはやく止めさせたいものです。指しゃぶりの対応方法は、子供の成長発育状態、指しゃぶりによる悪影響の度合により、対応が異なります。
◆ 指しゃぶりへの対応
1) 乳児期(0才代)/しゃぶることで物の特質を確認します
生後2~4か月では、口のそばにきた指や物を捉えて無意識に吸います。5か月ごろになると、指や口のそばにあるものに限らず、身のまわりのものをなんでも口に持っていってなめるようになります。これは、見たものを手で取る「目と手の協調運動」の練習とともに、吸ったりなめたりすることで、物の形や味、性質を学習していると考えられています。つかまり立ち、伝い歩きを始める頃になると、指しゃぶりは少しずつ減ってきます。
・ 対応法
生後12か月頃までの指しゃぶりは 乳児の発達過程における生理的な行為ですから、そのまま経過を大丈夫です。無理に止めさせる必要はありません。
2) 幼児期前半(1~3才)/手を使う遊びがふえ、指しゃぶりは減少 します
発達にともなって 遊び方のバリエーションも広がり、積み木を積んだり、お人形を抱っこしたりするなど 手を使った遊びがふえると、昼間の指しゃぶりは 減ってきます。そして、指しゃぶりは 主に退屈したときや、眠いときのみにするだけになります。
・ 対応法
3歳くらいまでの指しゃぶりは,赤ちゃんの時の「吸う」という本能(原始反射)のなごりです。たいてい自然に減っていくので、あせらず温かく見守りましょう。ママが心配しすぎると かえってひどくなって 習慣化してしまう可能性があります。まずは日中よく体を動かし、寝るときに安心できる環境を与えるなど、自然にやめられる工夫をしましょう。また、一日中頻繁に指しゃぶりをして 程度のひどい「開咬」の状態で 発音に影響がでそうな時、「吸いダコ」が指にできるような吸い方が強い場合は、習慣化しないように 少し早めのアプローチをしたほうが良い場合もあります。
3) 幼児期後半(3才~就学前)/子ども同士で遊ぶうち、ほとんどしなくなります
乳児期からの指しゃぶりが3歳を過ぎても続いていても、保育園・幼稚園の入園などでママから離れ、友だちと遊ぶようになると、指しゃぶりは自然と減少してゆきます。これは,子ども自身の友だちづきあいが広がり,社会性が芽生え,いろいろなことに興味を示すようになるからです。指しゃぶりをしている姿を はずかしい、友だちに見られたくないという意識も出てきます。
・ 対応法
この時期でも頻繁な指しゃぶりが見られる場合には、少しずつやめさせるような働きかけをしてゆきます。子ども自身が指しゃぶりを止めたいと思って止めることが何より重要なことです。しかし、そんな簡単に子供の方から止めようと思うことはありません。親がその方向へ導いてあげる必要があります。
4) 学童期(6才ごろ~)/入学後はしっかりした対応が必要
この年齢になると、指しゃぶりはほとんど見られなくなります。まれに、6歳になっても 指しゃぶりの続いているような場合、少なからず顎の成長に影響が現れます。この時期の指しゃぶりは、単に頑固な癖として残っていることも多いのですが、頻繁に指しゃぶりが続いていたり、一度やめた指しゃぶりが再び始まった場合,生活環境などに問題があることも考えられます。
・ 対応法
この時期になっても指しゃぶりに固執している子、あるいは止めたくても止められない子の場合は、自然にはなくなりにくくなっています。そのため積極的にやめさせるような働きかけが必要になります。
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