【 1496 】 14歳女性:自転車転倒により歯の神経が死んでしまった(根管治療・光CRで修復)
1496 静岡市葵区上足洗 女性
・自転車で転倒、歯冠破折
・左上中切歯(1)の脱臼・歯冠破折
・破折部は光重合コンポジットレジンで修復
・後日、歯の神経が死んでしまった
・歯の変色
【 8歳 】
初来院は8歳のときです。
【 10歳 】
乳歯の生え変わりが終了しました。
左上中切歯が唇側に傾斜しています。口を閉じると下唇の上に左上中切歯が乗ってしまっている状態です。矯正治療ををお勧めしていましたが、経過観察しています。
【 14歳 】
「自転車で転んでしまい、前歯をコンクリートにぶつけた。」と来院されました。
30分くらい前に転んで、すぐ連絡をいただいて 急患で来院されました。唇側に傾斜していた左上の中切歯の先端が欠けています。揺れも大きく、歯茎から出血も見られます。レントゲン写真では、歯根が折れていないことを確認しました。
歯が抜けかかって揺れているため、歯の位置を整えて、一時的に両隣の歯と固定を行ない、日常生活でも安静を心がけるようにお願いました。1ヶ月程度経過観察後、一時的な固定をはずしました。ひびく感じは残っているものの 揺れはおちつき、 しみるなどの目立った症状はありません。欠けた部分はコンポジットレジン充填で補修しました。
受傷後、1ヶ月ほど経過したころ、「歯茎が腫れた」と来院されました。左上の中切歯の色が悪くなり 根の先端部分に腫れが見られました。レントゲン写真でも根の先に影がみられて、神経が死んでしまって化膿してしまいました。ただちに感染根管治療を行ないました。
充分に根管治療をおこなった後、根管充填を行ったときのレントゲン写真です。歯の神経が死んでしまったことにより、歯の色が悪くなってしまっていますが、本人は気にしていませんでした。裏側にあけた治療の穴にコンポジットレジン充填で埋めて、治療を終了しました。
【 25歳 】
定期健診時です。
不定期ではありますが、1年に一度程度 希望されたときに来院されてケアしています。レントゲン写真上も経過は良好です。左上中切歯の変色がすすんでしまっています。歯の変色、詰物の傷みは気にされていないため、現状でケア・経過観察しています。
欠けてしまった14歳時の写真と、治療後11年後の写真の比較です。左上中切歯の神経を失ってしまったことにより、歯の変色がすすんでしまっています。
神経を失って変色した歯のホワイトニング(ウオーキングブリーチ法)をお勧めしていますが、気にならないということで、経過観察しています。
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