【 3715 】 男児:乳歯癒合歯(AB)・生えかわり永久歯に先天欠如はない(歯列拡大矯正)
3715 静岡市葵区長沼 男児
・下顎左側の乳中切歯と乳側切歯の癒合歯
・生えかわりの永久歯の下顎左側の中切歯と側切歯は存在(先天欠如はない)
・第Ⅰ期矯正治療にて歯並びを矯正
・奥歯の生え変わり開始まで経過観察中
【 5歳 】
「左下の前歯が生えてこない」ことを心配して来院されました。
下顎の前歯の中心が左側にずれています。そして左下の永久歯の側切歯が生える隙間がありません(矢印)。レントゲン写真で確認してみると、側切歯はねじれて歯間に埋まっています。
この左下の側切歯が生える隙間が不足している原因は、左下中切歯に生え変わった左下乳中切歯(A)と乳側切歯(B)が癒合歯だったためです。
【 3歳 お口の状態 】 左下AとBの癒合歯(矢印)
その時の上顎も、中切歯と乳側切歯との間にすでに重なりが有ります。乳歯よりも大きい永久歯が生えてくるため、上顎も下顎も歯列不正が予想されます。そこで、歯列拡大(顎を大きくする)矯正治療を開始することになりました。
【 7歳 】
矯正途中です。
取り外し式の矯正装置を用いて、歯列拡大(顎を大きくする)矯正をしています。上下の中心を揃えるように装置を調整して、ほぼ上下の中心は揃いました。歯列は大きくなって隙間ができてきましたが、まだ 隙間が不足しており下顎側切歯がねじれて生えています(矢印)。もう少し拡大したあと、歯に装置をつけて きれいに並べてゆきます。
【 8歳 】
前歯の矯正治療の終了時です。前歯がきれいに並びました。やや左側が窮屈です。今後は、側方歯(乳歯の奥歯)の生え変わりをタイミングよく導いて、きれいな永久歯の歯並びを導きます。
【歯列拡大:癒合歯(生えかわり永久歯に先天欠如はない)の影響】
上下顎の中心のずれもほぼ修正されました