【 4430 】 6歳女児 右上中切歯の反対咬合 (切歯斜面版・上顎前歯の部分矯正)
4430 L.I. 女児
・右上中切歯 左上乳側切歯の反対咬合
・反対咬合のみの改善を行う部分矯正
・嚥下時に舌を突き出す癖
【 6歳 】
「前歯の歯並びを治したい」と来院されました。
右上の中切歯と 右上の乳側切歯が、反対咬合になっています。奥歯の噛み合せには大きな問題はありません。
そのときのXray写真です。すべての生え変わりの永久歯は存在しています。また、過剰歯、先天欠如などの異常も認められません。上顎の左右乳側切歯がまもなく生え変わります。
間もなく生え変わる左上の乳側切歯は、生え変わったときに永久歯の側切歯が正しい噛み合わせで生えてくる可能性はあります。しかし、右上の中切歯の反対咬合は、自然に修正されるのは困難な上に、上顎の成長が妨げられて生え変わり永久歯の右上側切歯がずれて生えてくる危険があります。また、舌の位置が悪く舌の癖により前歯の噛み合わせに問題があったため、上下で矯正をおこなうことをお勧めしました。
患者さんは、「右上の前歯1本の歯並びを治すだけで、噛み合わせは様子を見たい。」と治療を希望されました。
【 切歯斜面板 使用】
数本だけの浅い反対咬合でしたから、切歯斜面板を使用して修正しました。切歯斜面板は取り外し式の矯正装置で、お家にいる間だけ使用していただきました。1ヶ月ほどで反対咬合は修正されました。タイミングよく乳側切歯の生え変わりを導いて、上顎4前歯の歯並びを整えました。
>>関連ページ:Q&A 切歯斜面版
【 7歳 】
前歯が生えそろいました
右上の中切歯の反対咬合の修正のみの矯正で、限界はありますが、ご本人、ご両親ともに喜んでいただけました。今後は側方歯群(乳歯の奥歯)をタイミングよく生え変わりを行い、きれいな永久歯列に導いてゆく予定です。