【 1770 】 67歳女性 下顎の左側第一大臼歯の歯根が割れた・抜歯後インプラント治療
1770 静岡市葵区沓谷 女性
・下顎隆起の存在
・下顎の左側第一大臼歯の遠心根の歯根破折(分割抜歯)
・後日 残した近心根も、歯根破折(完全破折)
・抜歯後、インプラント治療
・下顎左側第一小臼歯 第二小臼歯の小矯正
・下顎左側第一小臼歯の、歯茎下に及ぶ虫歯治療跡
クラウンレングスニングによる環境改善
・結合組織移植術
・根尖側歯肉弁移植術
【 67歳 】
左下第一大臼歯の根(矢印)は、8年前に根が割れて分割抜歯をした歯ですが、残した も根が割れてしまった(歯根破折)為、抜歯になりました。歯の根は、先端まで縦に割れていました。抜歯は、抜歯した後の治療のことを考えて支えの骨ができるだけ減らないような配慮をして行いました。
【抜歯後3ヵ月】
抜歯後3ヵ月後の状態です。傷はきれいに治っています。顎の骨(土手)が減らないような配慮した抜歯の効果もあり、
顎のボリュームは十分あります(矢印)。
患者さんは、今まで噛めていた左下も義歯になってしまうと、左右とも義歯になってしまうのは 抵抗があるということで、インプラント治療を選択されました。左右ともバランスよく噛めるようにしておくことが 大切であることをお伝えしましたが、左下のみのインプラント処置を希望されました。
【 一次オペ後 】
一次オペ(インプラント体を入れた)後の状態です。第一大臼歯、第二大臼歯に2本のインプラント体を入れました。
インプラント体と骨が十分付くのを待って、二次オペ(頭出し)を行います。
【 二次オペ 】
右下の第一小臼歯は歯茎の下に及ぶ大きな虫歯治療跡で治療が困難な(抜歯の検討が必要な)状態です(矢印)。歯茎のラインが、隣の犬歯に比べて高い位置にあったため、クラウンレングスニングの処置をインプラント二次オペ(頭だし処置)と同時に行ない、精度の高い治療を行なえるように環境に改善を行いました。
参考Q&A 「むし歯が歯茎下まで達している」
参考Q&A 「クラウンレングスニング」
小臼歯部の内側に下顎隆起が見られます。若干清掃性に問題がありそうですが、小矯正で頬側に歯を動かす予定でもありますので、除去は行ないませんでした。
左下第一小臼歯と第二小臼歯(●印)は、犬歯(★印)と比べて内側にずれているため、上下の歯がしっかり噛んでいません。安定した噛みあわせを得るために、インプラント二次オペ後にインプラント体を固定源(支え)にして小矯正を行ないました。
小矯正によって、きれいな歯列アーチになりました。(●印)
まだ、仮歯の状態ではありますが、クラウンレングスニングと小矯正によって、犬歯と小臼歯の間にあった歯茎のラインの段差がそろいました。歯茎の補強もおこなってあります。汚れにくく歯磨きしやすい清掃性のよい環境に改善されました。 また、矯正によって上下の歯がしっかり噛むようになりました。
【 治療終了時 】
最終的な冠が入った状態です。バランス良い冠を装着することができました。