来年小学校へあがりますが、仕上げみがきは何歳くらいまで必要ですか?
まだ子どもが小さな場合でも、「自分でみがく」と子どもが言うようになったり、幼稚園の年長ぐらいになって、自分で着替えができるようになると、仕上げみがきを手伝うのをやめてしまう親もいます。特に、小学校へあがるのを機会に、仕上げみがきをやめてしまい歯みがきも子に任せてしまう場合が多いようですが、実はこの頃は、乳歯から永久歯へ「歯の交換期」を迎える大切な時期なのです。常にどこかの乳歯がグラグラしていたり、また新しく永久歯が生え始めたりと、歯並びが凸凹していてお口の中が不潔になりやすい時期なのです。しかも、生えたての永久歯は未成熟で虫歯になりやすいので、この時期には注意が必要なのです。しかし、この年齢(小学校低学年)では、器用に手や指を使うことが難かしく、お子さん自身で上手にみがけるようになるためには、まだまだ 練習が必要なようです。小さな子どもはきちんと歯みがきができないため、保護者による仕上げみがきが必要なのです。
◆いつごろまで歯みがきを 手伝ってあげる必要が あるのでしょうか。
何歳までと言うよりも、上手にできるようになるまでやってあげてください。一人でできるようになる目安としては、個人差もありますが、練習を重ねたお子さんの場合、女子で小学校低学年、男子では小学校中学年ぐらいと言われていますが、個人差があります。あまり早い遅いを気にせずに、しっかり磨けるようになるまで保護者が 1日1回は確認して仕上げみがきをしてあげましょう。
もちろんそれ以後も子どもがみがいた後のチェックは欠かせません。第一大臼歯まできれいに磨けるようになっても、12歳ごろには第二大臼歯が第一大臼歯のさらに奥に生えてきます。しかし、子どもの手では、第一大臼歯までしか磨くことが出来ず、第二大臼歯まで届かないので、どうしても虫歯ができやすくなります。市販のプラーク染色剤を利用されると、歯の汚れの目安がわかると思います。みがき残しがあれば、きちんとみがき直しをして自分で磨けるようになってほしいと思います。
このため、定期的に歯科医院を受診してブラッシング(歯みがきの仕方が適当か)のチェックを受けて歯をきれいに磨けるように指導を受けることが理想的です。もちろん、来院頂ければお口の中の注意が必要なポイントをお伝えします。また、予防的にフッ素塗布をすることも大切でしょう。
◆最後にひとこと
ほとんどの子どもは歯磨きをしています。でも、よごれを残さず、きれいに磨けているでしょうか?答えはノーです。本当は歯をきれいに磨けるようになっても、磨き残しがとても多いのです。
その最大の理由は、「はみがきだいすきー!」っていう気持ちで磨いていないからです。
毎晩寝る前に、「歯磨きしてから寝なさいよ!」とか、「歯磨きした?」とか言っていませんか?「みがいたッ!」「えー、もうおわったの?」という会話していませんか?
何も言わなければ磨かないし、磨いてもテキトーですし・・・。 本人にまかせていたら、えらいことになってしまいます。(私の個人的な子育て体験です)
そこで !!
「歯をみがいておいで」ではなくて、「さあ、はみがきをしにいくよ」というようにしてみたらいかがでしょうか?つまり、小学生のお子さんが歯磨きをするときは親子でするようにしてみましょう。そうすれば、そばでみがいていると子どもの磨き方をチェックできます。
子どもたちの歯磨きをよく観察すると、歯ブラシの動きがワンパターンなことが多いのです。前歯しか磨いていないとか、奥歯ばかり磨いているとか。歯ブラシの当て方が偏っていることが多くあります。当然、磨きのこしがあります。時間があるときには、うがいをしたら、市販のプラーク染色剤を使って磨き残しのチェックです。そのときは磨けていないところを具体的に教えてあげてください。そして最後に仕上げ磨きをしてあげてください。そんな風にしていると、だんだん上手になってきます。そして、磨き残しをチェックしたときに 汚れが残っていなければ、仕上げ磨きは必要なくなります。
歯磨きが上達したかどうかは、定期健診ごとにチェックします。より上手に磨く方法を、私たちが教えます。教わった後は自宅で毎日の練習してください。むし歯のないきれいな永久歯列を導きましょう。