歯の根の治療(根管治療)が、なかなか治らず治療回数がかかっています。
【 感染根管治療の成功のポイント 】 は2つあります。
① 根管の中の感染源を完全に除去する
② 感染原の除去をした後に、再発しないように根管をしっかり閉鎖する ことです。そこのところがうまくいかない場合、
治りが悪い原因になります。
根管治療では、細菌に感染した根管内の汚れ(感染歯質や歯髄組織)を様々な道具を駆使して徹底的に除去・消毒して、歯の根の病気(根尖病変)の治療・予防するものです。しかし、「根管治療の困難さ」 から感染源を完全に除去することは難しいのです。そのため、症状がとれない、治す事ができない場合もあります。
【 根管治療の困難さ 】
◆歯の根の中(根管内)を直接見ることができない。
歯に詰物をしたり被せたりという治療は、直接目で見ながら治療できます。しかし、歯の根の治療(根管治療)を行う場合は、どれほど大きく口を開けても、歯科医師は歯の根の中(根管)を直接見ることができません。ですから、歯の根の長さを測る計測機器や、レントゲン写真を利用しながら処置を行いますが、手指の感覚にたよるなど、根管治療が手探り状態で行われている面があるのも実情です。
根管拡大形成器を使用して、根の長さを測定
◆根管の形が複雑
歯の根の形は単純な管ではなく、曲がっていたり(湾曲)、分岐していたり、歯の根の中が網の目のようになっている(網状構造)ことがあり、このような歯の場合には治療の難易度は更に高まります。時には、根の中に結石があることもあり、その場合には、さらに治療を困難にします。
根管の形は色々なバリエーションがあります
このような理由から、根管治療で感染源を完全に除去することは難しいのです。そのために、そこは薬剤などを使って、充分に洗浄、消毒を行なうことにより感染を抑えます。そのために、この感染根管治療に時間がかかってしまうのです。このように、感染根管治療は非常に技術を要する上に治療回数もかかってしまう治療であることをご理解下さい。