硬質レジンジャケット冠(保険の前歯の被せ物)について教えてください。
硬質レジンジャケット冠(保険の前歯の被せ物)
◆硬質レジンジャケット冠とは?
硬質レジンジャケット冠(コンポジットレジンジャケット冠)とは、金属の裏打ちがない冠全体が「硬質レジン」で出来ている被せ物です。硬質レジンは、摩耗に耐えられるように作られている高強度の樹脂(プラスチック)です。
【 保険に適応する 部位 】
硬質レジンジャケット冠は、前から5番目の歯 (第二小臼歯) までが健康保険をつかって被せることが可能です。6番目以降の歯(大臼歯)の治療で健康保険をつかって被せることのできる被せ物は銀歯だけです。
◆硬質レジンジャケット冠の メリット
* 色が白く自然です。
(保険適用外の被せ物には劣ります。)
* 金属を使用しない
・ 歯や歯ぐきが変色してくる危険が無い
・ 金属アレルギーなどを引き起こす危険が無い
* 保険適応なので治療費が安い
◆硬質レジンジャケット冠のデメリット
* 白い部分はレジン(プラスチック)を使用
・ 年月が経つと光沢が失われる
・ 年月が経つと変色し、見た目が悪くなる
・ 白い部分が欠けやすい。
・ 摩耗(すりへり)しやすい
・ 歯垢(プラーク)が付着しやすい(汚れやすい)
* 強度が強くない
・ 強い力のかかる部位には向かない
* 保険の適応範囲は前歯・犬歯・小臼歯まで
・ 大臼歯には保険は適応されない
(大臼歯は基本的に銀歯になります)
硬質レジンジャケット冠は、左右の小臼歯間の10本に 保険適応される人工の歯です。虫歯の治療の際に使用される被せ物の中でも保険が適用されるので、費用をかけずに 治療をすることが出来る人気がある治療方法です。とはいえ、充分な強度を有していないため、前歯の領域(左右の犬歯間の6本)であれば、同じ保険治療でも硬質レジン前装冠をお勧めします。また、硬質レジンジャケット冠は耐久性がなかったり、セラミックよりは色調が豊かではなかったり、経年的に色が悪くなったりするため、天然の歯と同様の色調を求めるのであれば、やはりセラミックなどの保険適用外のクラウンをお勧めします。