マウスピース(T4Kトレーナー)による矯正について教えてください。
◆乱れた歯並びの原因
生え変わりによって出てきた永久歯の並ぶ位置は、歯列を取り囲む頬の内側の筋肉や、舌によって影響を受け、口腔周囲筋や、舌とのバランスの取れた位置に並んでいきます。
よって、指しゃぶりや、舌で歯を押す癖(舌突出癖)、飲み込む時の舌の癖(逆嚥下)や、口呼吸(ポカン口)などの悪習癖がありますと、そのバランスが崩れ、顔面や顎の正しい発達を妨げ 乱れた歯並びの原因になってしまいます。
安静時の正常なお口の状態
① 歯が軽く接している
② 口唇が閉じている
③ 舌の位置が安定している
④ 鼻呼吸をしている
◆トレーナーシステム T4K TRAINER (6~12歳の混合歯列期に)
口呼吸・舌突出・不正な嚥下など筋機能癖は、『 T4Kトレーナー 』はマウスピースタイプの矯正器具で、6歳から12歳の混合歯列期(乳歯から永久歯への生え変わりの時期)に口腔筋のトレーニングを目的に装着し、これらの筋機能癖の改善を促して、お口の正常な発育を促して自然で理想的な咬合状態に誘導することを期待した装置です。
① トゥースチャネル・・・前歯を整列させます。
② タンタグ・・・ 正しい位置に舌を置くように訓練します。
③ タンガード・・・舌の突出しを防ぎ、鼻を通して呼吸するようにします。
④ リップパンバー・・・唇の筋肉の過剰な動きを抑えます
⑤ クラスⅠ切端咬合・・・機能性装置と同じです。
⑥ 翼状ベース・・・TM関節を脱力させます。
◆歯の生え変わりの時期にトレーナーで矯正をすることのメリット
※ 取り外し式の矯正装置
・ お子さんに負担が少ない(学校では使用しない)
・ 清掃が簡単で、むし歯や歯肉炎の心配が少ない
・ 壊れても、直ぐに新しいものと交換できる
※ 成長期の矯正
・ 唇と舌との間のバランスのとれた良い位置に歯が並びます
・ 矯正治療後の後戻りが少ない
※ 筋機能を改善
・ 食事や発音といった機能面もよい状態に改善
・ 生え変わりがスムーズに行われ、歯並びも自然とよくなる
軽度の不正であればトレーナーだけで終了する場合もあります。本格的なワイヤー矯正が必要な重度の歯列不正であっても、矯正治療を開始する前に使用することにより、そのワイヤー矯正の期間をかなり短縮することができますし、矯正治療終了後の後戻りの危険も少なくなります 。
◆治療期間
上と下の乳前歯が永久歯に生え変わり始める6歳から7歳ぐらいの時期から使用して、12歳臼歯と呼ばれる7番目の奥歯が生えそろう時期までです。
【 通院回数 】
月に1回程度経過観察します。
マウスピースに慣れて来たころには2~3ヶ月に1度の通院でも大丈夫です。
◆使用方法
使用は夜間と日中1~2時間使用する装置で、学校通う時には使いません。取り外し式のマウスピースタイプの装置ですから食事や歯ブラシの不都合もなく、とても快適な装置です。ただ自分で取り外ししてもらいますので、外しっぱなしですと効果は出ません。ご本人の協力そしてご家族の励ましがとても大切になってきます。
【 装着時間 】
・昼間、学校や塾に行っている時は使用しません
・学校から帰ったら、夜寝るまでの間に1時間以上入れて筋機能訓練
・夜寝ている間ははめたままで寝ます
【 装着方法 】
【 ポイント 】
1. 装置を入れて上と下の唇を閉じた状態を維持する
(口輪筋の強化→口ポカンの防止)
2. 1のまま、舌の先はタングタグをなめる。
(舌の先のポジションの認識)
3. 1のまま、呼吸はお鼻で行う。
(口呼吸から鼻呼吸へ)
【 お手入れ方法 】
・毎日はずした時にはブラシで洗い、専用の容器で保管します。
・汚れは義歯洗浄剤につけていただくと効果的です