妊娠したら口の中がネバネバして、口臭が気になります。『唾液の減少』
妊娠すると妊婦さんの体や生活には様々な変化が起こりますが、お口の中にも大きな変化がみられます。
妊娠中は口の中がネバネバして口臭が強くなることがありますが、これも妊娠すると唾液の流れや量が減るために起こることです。また、唾液が減ったうえに妊娠の影響でむし歯や歯周病菌が増えることによってプラーク(歯垢)がたくさん作られて、口の中がネバネバするようになって気持ち悪くなるのです。
朝、起きたときに口の中がネバネバして口臭が気になることがありますが、それは 寝ているときに唾液が少なくなって細菌が増殖することが原因です。妊娠中のお口状態は、常に寝起きの状態に近い感じで、それに つわりや間食が増えることもあって口の中の環境がより悪化しやすい状態になっているのです。
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◆ 唾液が減る原因
妊娠すると女性ホルモンの影響によって唾液の量が減ります。さらにもう1つは、妊娠による不安や緊張のような心理的な変化も唾液の減少に大きく関係していると言われています。
◆ 唾液の働きが 弱くなってしまいます
(1) お口を潤し、滑らかにする(潤滑作用)
(2) 消化酵素の存在(消化作用)
(3) 飲み込みを助ける(咀嚼・嚥下作用)
(4) 味覚を助ける
(5) 生体を守る(抗菌作用)
(6) お口を清潔に保つ(自浄作用)
(7) お口のpHを一定に保つ(緩衝作用)
(8) 初期むし歯をなおす(再石灰化作用)
◆ 自分でできるケア ― 唾液を増やす方法 ―
* 唾液のもととなる 水分を多くとる
* 繊維質の多い食品(野菜など)をよく噛んで食べる
* キシリトールガムを噛むことでだ液の分泌を促す
* 唾液腺をマッサージする
自覚症状のある人は試してみましょう。
妊娠中はお口のケアがとても大切です。唾液を増やす為のケアだけでなく、妊娠中のお手入れがいい加減だと虫歯や歯周病にかかってしまいます。実際に、妊娠さんの約70%が歯周炎や妊娠性歯周炎の症状が出ているというデータもあるほどです。むし歯菌は生まれてくる赤ちゃんに移ることもあるため、妊娠中だからこそ、特にお口のケアをしっかりと行いましょう。
>>詳細はクリック: 『 妊婦の歯を守るポイント 』
「妊娠すると、歯医者に行かない方がいいのでは・・・」と考えて歯科治療を敬遠しがち。しかし、放っておくと口腔内環境がさらに悪化し、大変なことになってしまいます。気になることがあれば、気軽に歯科医院に相談しましょう。
>>詳細はクリック: 『 妊娠中の歯科治療 』