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テトラサイクリン変色のホワイトニングについて歯を改善する方法はありますか？

◆ テトラサイクリンによる歯の変色

テトラサイクリン系抗生物質は、歯の象牙質や骨に沈着します。歯の形成期（０～１２歳頃）に服用すると、永久歯の象牙質に着色してしまいます。その着色は簡単に消すことはできません。服用した時期によって、歯に着色する位置が異なり、前歯から臼歯まで左右対称に現れます。薬や投与量によって着色が異なります。テトラサイクリン系抗生物質による着色は、紫外線によって濃くなるため、萌出直後の永久歯には着色が見られなくても、数年で色が濃くなってきます。光が当たる前歯部でとくに日立ちます。

【テトラサイクリン系抗生物質】
　テトラサイクリン系の抗生物質には、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、クロールテトラサイクリンなど多くの種類があり、以前は風邪薬のシロップとして一般に使用されていた薬です。歯に対する副作用が１９６２年に初めて報告され、最近では使用が控えられています。しかし、今でも幼少期に服用した主に４０～５０代の人に歯の変色や縞模様が認められる人が多くみえられるのが現状です。現在でも呼吸器疾患や、皮膚疾患などにテトラサイクリン系の抗生物質が使用されています。

◆ テトラサイクリン変色歯のホワイトニング

テトラサイクリン変色歯は、一般的にホワイトニングでは白くなりにくく、白くなっても後戻りしやすい性質があります。テトラサイクリンの影響が少ない場合や、黄色系の着色の場合は、ホワイトニングでも白くすることが可能です。また、色が濃い場合であっても、ホームホワイトニングなどで、長時間、長期間ホワイトニングを行うことで、ある程度白くすることができます。しかし、色が濃い場合や、縞などがある場合、根元の着色などは白くできない場合があります。

　タイプ別

１）薄黄色または均一な黄色系の着色

ホワイトニングで白くすることができます。歯に縞がある場合は縞の部分が白くなりにくいため、一時的に縞模様が目立つようになることもありますが、ホワイトニングを続けて行うことによって、目立たなくすることができる場合もあります。

２）薄いグレーの場合

ホワイトニングで白くすることができますが、真っ白ではなく、グレー系の白さになります。歯に縞模様がある場合は、均一に白くすることは困難です。

３）濃いグレーやオレンジ、茶色、黒などの場合

歯の変色が濃い場合は、ホワイトニングにより変色の色が薄くなってくる程度で、白くすることは困難です。ホームホワイトニングを長時間、長期間行うことで、ある程度改善できるばあいもありますが、ホワイトニング直後は歯の表面だけが透明感のない白さになってしまったり、色戻りも起こりやすかったりと予測が難しいため、一般的にホワイトニング以外の方法の選択が良いでしょう。

４）縞模様、歯頸部の着色、グラデーションがある場合

ホワイトニングだけでは均一に白くするのは非常に困難です。ホームホワイトニングなどで長時間ホワイトニングを行うことで、ある程度色を薄くすることができることがありますが、一般的にはホワイトニング以外の方法の選択が良いでしょう。

>>ホワイトニング以外で歯を白くする方法

　変色部位

１）歯の根元１／３

根元1／3の着色はとくに白くなりにくく、ほとんどホワイトニングの効果がでない場合もあります。その為、ホワイトニングを行うと、かえってツートンが目立ってしまうこともあります。

２）歯の先端１／３の着色

歯頸部の着色に比べて白くなりやすく、繰り返しのホワイトニングで白くできる場合があります。

３）縞模様・グラデーション

薄い黄色系の場合はホワイトニングでかなりきれいにすることができる場合もありますが、一般的に縞の部分が白くなりにくいため、ホワイトニングをすると縞が目立つようになってしまうことがあります。ホワイトニングを続けることで、縞の部分もある程度薄くなってきますが、均一にすることは困難です。

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◆ テトラサイクリン変色歯のホワイトニング症例