◆◆◆ 歯髄 ◆◆◆
歯髄はいわゆる「歯の神経」と呼ばれるものです。歯の中心に位置し、象牙質という硬い組織の内側に囲まれた『歯髄腔』を満たしている軟組織です。歯髄腔とは歯の神経である歯髄が入っている所です。根尖孔(根の先端)を介して連絡しています。歯髄には神経線維のほかに、小動脈や小静脈などの毛細血管、リンパ管を含んでおり、ここから象牙質に栄養を与えています。歯髄は年齢を重ねるごとに血管や神経の数が減少していきます。
歯髄は 知覚神経線維しか持たず、痛覚しか感じません。虫歯などで 歯が痛いと感じるのは この歯髄があるためです。「歯の神経を抜く」といった場合、これらの組織を すべて取り除きます。これを 専門用語で 『抜髄(ばつずい)』と 呼んでいます。歯髄をとってしまえば 痛みを感じることはなくなりますが、歯髄は 歯に栄養を供給する組織でもあるので 歯を健康に長く保つことは 難しくなります。
◆歯髄の働き◆
歯髄は 歯の形成、石灰化、崩出、あるいは 吸収に 重要な役割を はたしています。歯に加わる刺激を 歯根膜とともに受けて、歯に防御反応を 起こさせます。とくに、象牙質に 刺激が加わると、歯髄は その生活反応として 第二象牙質を形成し、その刺激を 遮断する。つまり、この歯髄の働きによって 象牙質が再生できるのです。
◆歯髄へのダメージ◆
歯髄が 何らかの原因によって 炎症を起こし、激しい痛みを伴う症状を 『歯髄炎』と 言います。歯髄炎には 痛みを伴う急性疾患と 痛みの乏しい慢性疾患が あります。
・歯髄充血 歯髄炎の初期症状。可逆性の歯髄疾患
・急性単純性歯髄炎 歯髄に細菌感染はない。充血が確認される。自発痛あり。
・急性化膿性歯髄炎 歯髄に細菌感染あり。自発痛が激しい。(C2以上)
・急性壊疽性歯髄炎 歯髄壊死に細菌感染による腐敗発酵が伴うと歯髄壊疽となる。
・慢性潰瘍性歯髄炎 むし歯の進行により歯髄が外部と接している状態。自発痛はほとんどない。刺激により痛みが誘発(C3)
・慢性増殖性歯髄炎 若年者に見られる歯髄炎で歯髄が炎症の反応として肉芽状に増殖したものをいう。自発痛はほとんどない。刺激により痛みが誘発(C3)
一言に「歯髄炎」といっても、症状が慢性的なものなのか?一時的なものなのか?などによっても 治療法が異なる場合が ありますので、当たり前の事ですが、「歯がしみる、痛む」場合は 早めに歯科医の診察を 受けるのが良いでしょう。
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