【 2816 】 32歳女性:歯根の水平破折(根管治療・経過観察)

2816 静岡市葵区北 女性

・歯周病メンテナンス中
・右上中切歯の水平歯根破折


【 32歳 】

    

初来院 虫歯のチェックと治療を希望されて来院された患者さんです。
右上の中切歯が変色しています。


  
その時のレントゲン写真です。変色している右上の中切歯は歯髄を失っています。他院で行った根管治療が不良な状態であったため、感染根管治療を開始しましたが、根管長測定器(電気抵抗値を利用して根の長さを測定する機械)で、うまく計測できませんでした。


      
そこで、根管長測定器で測った長さの針金をいれてレントゲン写真を撮影したところ、針金の先端部で歯根が折れていることが分かりました。よくよくお話をうかがってみると、中学生の時に転んで歯をぶつけた後に 歯の色が変わってしまったそうです。折れてしまった根管を、ぴっちりと専用のシーリング材(ガッタパーチャ)で 埋めて根管充填するのが困難であるため、歯根が割れてしまった歯は 一般的に抜歯の検討が必要です。


しかし、根管の汚れは多かったものの 痛み・違和感などの症状は少なく 本人の抜きたくないという希望も強かったため、抜歯せずに根管治療を続けて 折れてしまった部分の治りを促しました。長期にわたりを根管治療行ない、症状が落ち着いた後も、間隔をあけながら充分に消毒をおこないました。



根管充填時のXray写真です。
折れてしまった所までぴっちりと専用のシーリング材(ガッタパーチャ)を詰めることができました。折れていた場所の感染を改善させることができました。歯の変色が強いため、ホワイトニング(ウォーキングブリーチ)や被せる治療をお勧めしましたが、ご本人は変色は気にならないということで、根管充填後は 光重合レジンで治療の穴を埋めて治療を終了しました。


左上の中切歯と比べて 右上の中切歯は歯根が折れてしまい、半分位の根の長さしかないため、定期的に噛み合わせのチェックを行い、無理がかからないように注意してゆくことが必要です。

 

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【43歳 】

    

 43歳の定期検診時です。
半年~1年に一度、メンテナンスを行って 安定した状態を保っています。右上の中切歯は、自覚症状もなく 診査でも異常は認められません。歯の色が悪くなっていますが、ご本人はあまり気にされていないため、現状で維持しています。




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