ゴールドインレー(金の詰め物)について教えてください。
機能性に優れ、体に優しいインレー : ゴールドインレー
◆インレーについて
虫歯を削り取った部分の型をとって、模型の上で製作した詰め物をインレーといいます。歯の中に詰め物をはめ込む構造をしています。インレーの素材には、金属で作られたもの、レジンといわれるプラスチックで作られたもの、セラミックで作られたものなど種々のものがあります。 使用するテクニック・素材によっては、保険の適応するもの・適応外のものに分けられます。
ゴールドインレーとは主に保険外の場合に使用される、金合金や白金加金(金にプラチナを加えたもの)で作られたインレーです。保険に使われる金属は「 金銀パラジウム合金 」と「 ニッケルクロム合金 」で、「 18K 」「 20K 」などの金合金や「 PGA 合金 」などの白金加金は保険適応外になります。
◆ ゴールドインレー の 長所
* 金属なので強度が強い
(強い力のかかる部位にでも使用できる)
* 歯の硬さに近く、噛み合わせる歯を傷つけることはない
* 最も適合が良く、二次的な虫歯になりにくい。
* 金属の溶け出しにくい
・ 歯ぐきの変色をおこしにくい
・ 金属アレルギーなどが起こる可能性が低い
◆ゴールドインレー の 短所
* 金属なので治療跡が目立つ
* 保険外治療のため、値段が高い
* 熱伝導性が高いので、熱い飲食物や冷たい飲食物に過敏になる場合もある
★こんな方におすすめ
金合金や白金加金などの貴金属は錆びにくく、金属が溶け出して、金属アレルギーを起こしたり歯や歯ぐきが変色したりする心配が少ないですし、食べ物の味に影響することも少ないです。また、表面が滑らかで、汚れが付きにくいことと、しなやかな材質なので、境目を適合良く密着させることができることで、二次的な虫歯ができ難くなります。 強度が充分にありながら、硬すぎることもないので、噛み合わせる歯を傷つけることもありませんし、また、セラミックインレーのように欠けたりわれたりすることはなく、長期に渡って使い続けることができます。
このようにゴールドインレーは機能性が非常に優れた素材であるとともに、とても身体に優しい素材です。予後(治療の長持ち)のことを考えて、負担がかかる奥歯の詰め物にはセラミックよりゴールドインレーを推選択される患者さん多くいらっしゃいました。ただ、最近では白い歯にしたいという審美性を追求したい方にとっては、色が気にされる方も多く、また、セラミックの性質も改善されてきたこともあり、ゴールドインレーを選ぶ患者さんは減っているようです。
インレーには保険が適用されるもの、されないものでいくつか素材の種類が用意されています。どの素材も一長一短なため、絶対的にどれかをおススメすることは難しいのですが、審美治療と言う観点から口の中を白く綺麗にしたいと思う場合は、やはり白い素材のセラミックやハイブリッドをお勧めします。特に歯ぎしりをする場合や、かみ合わせが強い場合には、金属のインレーやジルコニアセラミックインレーを選択することもできます。
銀歯を白くしたいなど悩みがありましたら、お気軽にご相談いただければ、患者さんごとにあった治療方法をご提案させていただきます。