むし歯がある歯にホワイトニングはできませんか?

ホワイトニング以外に治療が必要な歯がある場合は、その治療を優先させるのか、並行して行っていくのか、ホワイトニング後に治療を行うのかを判断する必要があります。

 ホワイトニング予定の歯にむし歯がある場合

原則としてむし歯の治療を優先

ホワイトニングを行うにあたり、知覚過敏の問題に注意をする必要があります。

>>知覚過敏がある患者さんのホワイトニング

知覚過敏の原因として、咬耗・摩耗、クラックなどと並んでむし歯が挙げられます。とくに象牙質まで達しているむし歯の場合、そのむし歯に直接ホワイトニング材が付かなくても、痛みを感じるようになることがあります(フリーラジカルの拡散)。また、むし歯を放置したままホワイトニングを行った場合、低濃度のホワイトニング薬剤であっても歯髄炎を引き起こすことがあります。さらに場合によっては歯髄炎となり、抜髄処置が必要となることもあり得ますので、注意が必要です。このような場合に備えて、あらかじめ治療を行う必要があるのです。

インターナルホワイトニングの場合は、根管治療がきちんと施されている必要があります。レントゲン撮影をおこなって根の状態をよく確認しておく必要があるでしょう。

>>インターナル・ホワイトニングについて

 

 


詰物や被せものはホワイトニング治療で白くならない

    ⇒ 再治療が必要になる可能性

ただ、詰物や被せものはホワイトニング治療で白くならないため、先にむし歯治療を行った後にホワイトニングを行うと、先に治療した詰物や被せものとの色調の不調和が生じてしまうことがあります。そのため、ホワイトニング治療後にもう一度治療を検討する必要が出てくる可能性があります。

 

 

ホワイトニング後に詰める(コンポジットレジン充填)処置を行う場合

2週間以降に詰めるのが良い

インターナルホワイトニングの場合は、根管治療がきちんと施されている必要があります。レントゲン撮影をおこなって根の状態をよく確認しておく必要があるでしょう。ホワイトニング直後は、そのホワイトニング効果がピークに達しているため、その色調を修復処置の基準とすることは好ましくないとされています。しばらくして、色が落ち着いてから処置をするのが良いでしょう。

また、ホワイトニング剤は詰物の接着力に影響を及ぼすため(フリーラジカルの影響)、ホワイトニングした歯に対する詰める処置は、フリーラジカルの影響がなくなる2週間以上を経過してから行うのが望ましいでしょう。

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